第237回 OWARIYAワイン会のご報告(2016.11.26)
日に日に秋も深まる季節となり、我が家ではもう冬支度も始まって、コタツが大活躍しています。今回はそんな冬の訪れを感じながらシャンパーニュとブルゴーニュの素晴らしいワイン達を楽しませてもらいました。
【マルゲ】・・・シャンパーニュ
☆ Extra Brut Amboniacus Grand Cru 2008
(エクストラ・ブリュット・アンボニアキュス・グラン・クリュ)
☆ Extra Brut Rose Amboniacus Grand Cru 2009
(エクストラ・ブリュット・ロゼ・アンボニアキュス・グラン・クリュ)
【ルフレーブ】・・・白ワイン
☆ Bourgogne Blanc 2014
(ブルゴーニュ・ブラン)
☆ Puligny Montrachet 2014
(ピュリニー・モンラッシェ)
【アルロー】・・・赤ワイン
☆ Clos de la Roche 2008
(クロ・ド・ラ・ロッシュ)
☆ Clos Saint Denis 2008
(クロ・サン・ドニ)
☆ Bonnes Mares 2008
(ボンヌ・マール)
まずはシャンパーニュから頂いたので、生産者の情報と共に振り返っていきたいと思います。
現当主であるブノワ・マルゲ氏は前回のワイン会で登場した今や伝説的な醸造家となりつつあるエルヴェ・ジェスタン氏と共に個性ある素晴らしいシャンパーニュを造る新時代の引率者です。
№1 Extra Brut Amboniacus Grand Cru 2008
セパージュ:ピノノワール2/3 シャルドネ1/3
こちらのワインは透き通った黄金色で、桃や熟れた洋ナシの様な香りがしています。また、ハチミツやヨーグルトを思わせる乳酸由来のまろやかなニュアンスを感じることが出来ました。そしてストレートに伝わってくる力強さやシャープな酸といった爽やかですっきりとした味わいがあり、口に含んだ瞬間に食欲が湧いてくるほどに美味しいワインでした。
№2 Extra Brut Rose Amboniacus Grand Cru 2009
セパージュ:ピノノワール1/2 シャルドネ1/2
こちらは派手過ぎないピンク色で、フレッシュなイチゴや焼き芋の様な豊満な香りやキリッと感覚を呼び覚ましてくれるようなハーブの香りがありました。そして柔らかな酸味の奥に程良いタンニンが感じられ、しっかりと年月を上手に重ねてきたのだろうと思わせる丸みを帯びていました。その裏づけとして、この年はぶどうの生育が良く、芯が一本通った熟成ができたからだと思います。
次は白ワイン2種類についても振り返っていきましょう!
ブルゴーニュを象徴する造り手とも言われるルフレーヴ!ビオディナミをいち早く取り入れた栽培を開始した後、ブルゴーニュのトップの座まで一気に登りつめたそうです。また、絶対的な存在であったアンヌ・クロード女史が2015年4月に亡くなられた為、今回頂いたワインたちは生前最後のヴィンテージとのことです。
№3 Bourgogne Blanc 2014
幸せになる心地良い樽香があり、ミネラル質な印象を抱く火打石の香りをまず感じることが出来ました。その後、白い花を思わせる華やかさがあり、個人的にはジャスミンの花が思い浮かびます。味わいは口の奥のほうで拡がるまろやかな甘みとしっかりとした酸がありました。ブルゴーニュ・ブランとは思えないほどの完成度で、ブラインドで飲めば誰しもが村名クラスと間違えてしまうのではないかと心配になるくらいに気品に溢れていました。
№4 Puligny Montrachet 2014
こちらは先ほどのブルゴーニュ・ブランを圧倒的に凌駕するくらいに華やかな香りがあり、グラスに注がれたワインに香りの爆弾が入っているのではないかと疑いたくなるほどでした。そして生キャラメルの様な甘い香りが感じられました。
最後は赤ワインです!こちらはモレ・サン・ドニの革命児とも評されるアルロー。リュット・レゾネ方式※で造られる彼のワインは凝縮されていて、どこか温かみがあり、芳醇で滑らかです。
※農薬・科学薬品の使用をできるだけ抑えるという農法です。
彼のブドウ造りには除草剤や殺虫剤を一切使用していません。
№5 Clos de la Roche 2008
淡い褐色を帯びた色調で、溢れんばかりのミネラル感や、生のクランベリーの様なフレッシュな香り、バラやスミレといった花の控えめではありながら華やかさを秘めたワイン。そのような印象を受けました。タンニンはきめ細やかですが、しっかりと存在感もあり、溶け込んでいるという表現がこんなにも当てはまるものなのかと感動しました!
№6 Cos Saint Donis 2008
赤に近いオレンジといった色調をしており、クロ・ド・ラ・ロッシュと同様にベリー系の香りがしています。ただ、こちらには土っぽいニュアンスの香りがあり、より凝縮されていて葡萄自身の力強さが口の中で拡がっていました。そしてタンニンの主張も明確になり、酸もしっかりと感じられ飲み応えのあるものであると同時にバランスの取れた偉大なワインだと思います。
№7 Bonnes Mares 2008
お待ちかねのワインです!こちらは本当にピノ・ノワールから造られたのかと疑いたくなる程に色調も濃く、見た目からも濃いワインが好きな私としてはそそられるワインでした。そして、イチゴのコンポートの様な甘い香りがストレートに伝わってきます。また、グラスから香りが立ち昇っている様子が目に見えそうなくらいに力強く、ふくよかでありながら、口当たりも優しく、コメントすることを忘れそうになるくらいに美味しいと感じました。
以上、今回のシャンパーニュ&ブルゴーニュ特集でした。実際はこの他にも、番外編と称して数本のワインを空けていましたが、それは参加された方だけのお楽しみということで♪
次回ワイン会も皆様のご参加を心よりお待ちしております。
尾張屋 松尾
今回のお料理は Hidamarino 様
チーズは フロワージュ・ド・ミラス 様
パンは CINQ 様