2012年4月のワイン会は 私、小泉真人がフランス在住時代から 非常に魅力を感じている、フランス、ジュラ地方のワイン特集でした。 皆様からも「美味しい!」と言う声を頂き、嬉しく思っております。 フランス、ジュラ地方を簡単に説明しますと、なんと言っても一番有名なのは 『ヴァン・ジョーヌ』です。 ジュラ地方は、他に類を見ない手法でワイン造りを行なう土地です。 伝統的手法の最高峰が『ヴァン・ジョーヌ』(サヴァニャン種100%)。 その特殊性は熟成にあります。 まず、ワインを造り、木樽にて熟成させますが、ウイヤージュ(補酒)を行なわず、最低6年間熟成させます。 その期間 少しずつですが ワインも蒸発し、減っていきます。すなわち、酸化してしまいます。 しかし、ジュラ特有の気候条件により 自然に酸化から守る為 産膜酵母が形成され、ワインに深みを与える酸化熟成へと進んでくれます。 このように造られたワインは、胡桃やカレーのスパイスなど 様々な香り、味わいを感じさせてくれます。余韻の長さは永遠に続きます。 今回は ウイヤージュ(補酒)を行なった、シャルドネ&サヴァニャンとプルサール(土着品種)から、行なっていない ヴァン・ジョーヌまでをご提案致しました。 ご提案ワイン・・・・春のロゼ&ジュラ特集
まずは、春を感じさせてくれるシャンパーニュのロゼをアペリティフに。 ◆ドン・ぺリニョン・ロゼ 1996 赤系の果実や少しドライフルーツ、薔薇の香りなど深みがあり、甘美なフィネスを備えた見事なまでに 滑らかで、極上のロゼの味わいです。今後もっと素晴らしい変化を見せるはずです。 * 全てドメーヌ・ガヌヴァ ◆コート・デュ・ジュラ・プルサール・キュヴェ・レザンファン・テリーブル 2010 ジュラ地方土着品種プルサール。ロゼのように淡いルビー色。爽やかでフレッシュなベリー系の香りが優しく広がり、花の香りも心地良く感じます。ミネラルも豊富で 控えめな味わいですが、細くシャープな味わいが無数にあります。 ◆コート・デュ・ジュラ・ピノ・ノワール・キュヴェ・ジュリアン 2010 華やかな花の香りと フレッシュな深みのあるベリーの香り。非常に旨味がある味わいで、口当たりも滑らか。ミネラルと上品な酸を柔らかな果実が包み込んでいます。 ◆コート・デュ・ジュラ・シャルドネ・レ・グラン・テップ 2009 こちらのレ・グラン・テップは平均樹齢100年のシャルドネから。凝縮感のある果実と綺麗で上品さのある酸、ミネラルが溶け込み、力強くもあり、繊細さも感じられる芳醇なワイン。クラス的にブルゴーニュのプルミエ・クリュをもしのぐ味わいです。 ◆コート・デュ・ジュラ・シャルドネ・キュヴェ・マルグリット2009 1500ml こちらのマルグリットは平均樹齢120年のシャルドネから造られ、マグナムサイズのみのトップ・キュヴェ。非常に凝縮され、粘性もしっかりあり、力強い果実。ミネラルも豊富で 品のある酸とのバランスは秀逸。味わいの幅、深み、どれをとってもブルゴーニュのプルミエ・クリュ、グラン・クリュを思わせるポテンシャルを持っています。まだ現在は若さが目立ちますが、今後が楽しみなワインです。 ◆コート・デュ・ジュラ・サヴァニャン・レ・シャラス・マルヌ・ブルー 2009 深みと力強さが強烈で フィネスのある素晴らしい香りと味わい。ミネラルがとにかく豊富で、しっかりとした芯のある酸、そこに力強い果実とスパイスが加わり、研ぎ澄まされた味わいです。 ◆ヴァン・ジョーヌ 2002 こちらは8年間熟成されたヴァン・ジョーヌ。胡桃やへーゼルナッツとグリルを感じさせ、時間と共にカレーのスパイス(ターメリック)などのスパイスも感じます。非常に力強く、繊細で 深慮な香り。口当たりは柔らかく 力強く繊細な風味が広がり、途方もない余韻が永遠に続kいます。存在感はどの他のワインよりも勝っているように思われます。 ◆◆お客様より 頂戴しました、番外編 ◆マルボロ・ピノ・ノワール 2008 チヤートン ミュージーランドの中々入手できないワインです。 鮮烈なムスク系や薔薇の香りに ブラックチェリー、土のニュアンス、スパイスがあり、ふくよかでシルキーな味わいです。 ◆◆弊店よりの番外編 ◆レ・ルーリエNV アンリ・ボノー シャトーヌフ・デュ・パプのアンリ・ジャイエと言われる伝説的な造り手のアンリ・ボノー。凝縮した果実とスパイスが品よく広がり、深み、旨味を感じる素晴らしい芳醇な味わいです。 今回のワイン会は個性の強いワイン達ばかりで、いつも以上に魅力に溢れた会となりました。皆様にも ジュラ・ワインの魅力を伝え、共感して頂き、嬉しく思っています。 これからも 他にはない個性溢れる 素晴らしいワインを探し、皆様に伝えていきたいと思います。 今後とも宜しくお願いします。 2012年4月
小泉 真人
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