5月のワイン会はこれ以上無い位の状態良好なシャンパーニュの古酒特集でした。長い時間を経て ゆっくり姿を変えたシャンパーニュを皆様で 楽しむ事ができ、嬉しく思っております。 これらのシャンパーニュは全て2011年にデコルジュマン(澱引き)をする迄、長い年月、ドラピエ社のセラーで ゆっくりと熟成していた 素晴らしいシャンパーニュです。 その味わいは 繊細であり、奥深く、どのヴィンテージも個性豊かな風味を感じさせてくれ、皆様にも喜んで頂けたかと自負しております。 また、今回の番外ワイン達も各地方、地区を代表するワインが登場しました。 今回ご提案のワインたちです・・・・・
では、まず レニャールのシャブリを2アイテムから・・・・ ◆ シャブリ・1er・モンマン 1999年は、カリンや黄色い花の香りが優しく香り、角の取れた繊細な酸、ミネラルが心地良く、優しさとピュアさのある味わいです。こちらのモンマンはステンレスタンクなのか、クリアーな熟成感を感じました。 ◆ シャブリ・グラン・クリュ・ヴァルミュール 1999年は、熟したカリン、洋梨のコンポートと黄色い花、蜜など複雑な香りがあり、ボリュームを感じます。味わいも深みのあるふうみでが 力強く広がり、今まさに飲み頃のシャブリでした。こちらは樽熟なのか しっかりと熟成感があり、広がりもふくよかで 力強さを感じます。 ここからは ドラピエ社のシャンパーニュです。 ◆ ブラン・ド・ブラン・グラン・クリュ・ブリュット 1988年ですが、グラン・クリュ村のひとつであるオジェ産のシャルドネ100%で造られこのシャンパーニュは、洋梨の花の香りと ブリオッシュの香り豊かで、少しモカのフレーヴァも感じます。フレッシュ感と熟成感の2つの個性を楽しめました。 ◆ カルト・ドール・ブリュット 1979年は、熟した果実とドライフルーツに東洋系のスパイスを感じる魅力ある香り。今まで シャンパーニュの熟成香には感じられない魅力に溢れ、どこかアジアを思わせる不思議な美味しさのある味わいでした。 ◆ カルト・ドール・ブリュット 1976年は、シャンパーニュの代表するビッグ・ヴィンテージらしく、ドライフルーツのコンフィやドライフラワーの風味が豊かに広がり、ボリューム、力強さ、深み、どれを取っても最高の味わいです。モカフレーヴァーも綺麗に現れており、大きな存在感のある素晴らしいシャンパーニュです。 ◆ カルト・ドール・ブリュット 1959年は、この当時 まだガメイ種が植わっており、少しガメイを使用しています。1976年よりもフレッシュ感があり、カリン、胡椒、マロンの風味が清々しく、ハーヴのニュアンスもあり、この味わいには皆様驚きを 隠せず、私自身も1959年にしては、イメージよりもフレッシュな味わいでしたが 美味しかったです。 ◆ ブリュット・ロゼ 1964年は、薔薇の花や赤い果実の香りがあり、非常に上品です。その中にドライフラワーやドライフルーツの深みが加わり、複雑で非常に優雅な香りが広がります。味わいも さくらんぼ、様々なベリーのコンポートなど果実が豊かで 上品な酸と素晴らしいエレガントさとフレッシュさを併せ持つシャンパーニュでした。 さて ここから番外です・・・・・ 弊店従業員から・・・・ ◆ シャトー・グリュオー・ラローズ 1986年 カシスや杉、スーボワなど 非常に深慮な香りがありますが、今はまだ完全には開いてくれていませんでした。しかし、とてつもないポテンシャルを感じられ、偉大なボルドー・メドックワインの風貌があり、時おりその表情を 垣間見る事が出来、素晴らしかったです。 お客様より・・・・・ ◆ シャトー・トロタノワ 1995年 熟したカシスや土のニュアンス、そして 完熟からのトリュフのようなキノコのニュアンスと複雑で 力強く、丸みを帯びた香り、味わいです。まだ進化しそうな程のポテンシャルを 覗かせ 今後もより素晴らしい味わいになりそうと思われます。こちらはボルドー右岸の偉大さ感じれました。 今度は私から・・・・ ◆ エシェゾー 2002年 エマニュエル・ルジェ 開ける前には未だ閉じているかなと思っていましたが、いざ 抜栓すると完全に開いているタイミングで うっとりです。フランボワーズ、チェリーなど様々なベリーとスパイスなど ブルゴーニュの華やかさ、力強さ、複雑味と全てにおいて完璧な香り、味わいです。今まで飲んできた中でも これほど開けるタイミングが一致した経験が無いほど 全ての表情を見れ、言葉を失うほどの感動をくれました。 今回のワイン会は シャブリの飲み頃比較、シャンパーニュの古酒を皆様と楽しめ、また 新しいワインの世界を感じられました。毎回、このワイン会で、新しい発見や感動を皆様と共感でき 嬉しく思います。 また、番外ワイン達もその土地を代表する表情を見せてくれ、素晴らしい時間を過ごすことが出来、感動です。次回もご期待下さい。今後とも宜しくお願い致します。
2012年5月
小泉 真人 |